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2005年08月22日

音楽的な組織マネジメント

オーケストラの指揮者のように組織をマネジメントしたい。

オーケストラ全体が会社全体にあたる。
それぞれのプロジェクトが、楽器のパートにあたる。
すべてのプロジェクトが相互作用しあって、
全体でひとつのブランドを構成し、
それがひとつの長い楽曲に対応する。

プロジェクト内で問題が起こると不協和音やリズムのぶれ
として認識される。
プロジェクトのスケジュールは基本的には楽譜に書かれている。
しかし、たまには、演奏者が、自分の気分で、
楽譜通りに演奏しないことがある。しかし、全体のハーモニーを
崩さない限り、それは、音楽をより良くする方向にはたらく。

組織全体で奏でる音楽は、もちろん、指揮者だけではなく、
楽器を演奏しているそれぞれのメンバー同士にも聞こえている。

ステージの外には観客がいる。
観客は、拍手、一緒に歌う、足を踏みならす、踊る、ブーイングする、
などの方法で演奏に参加することができる。
楽曲によっては、観客にカスタネットなどの楽器をわたされるときもある。
インドネシアのガムラン音楽のように、誰が指揮者なのかわからない
ようなスタイルの楽曲もある。
楽曲(=プロジェクト)の性格によって、観客と演奏者の関係はさまざまである。

小さいものでは1人しか演奏者のいない弾き語りのようなものから、
300人のシンフォニーのようなものまで、さまざまな規模のものがある。


音楽のない文化は存在しない。
人間の脳は、非常に多くの音同士の関係を瞬時に把握し、
現在の雰囲気や動きを察知する機能を持っている。
脳のその機能を組織のマネジメントのために活用する方法があれば、
少ない人数のリーダーが、より多い数のメンバーを率いることが
できるようになるのではないか。

このようなマネジメントツールの内容を考えるときに、
ヒントになりそうなことをリストしてみる。
まず音楽はメロディ、リズム、ハーモニーの3要素からなる。

* 基本メロディ : 組織の基本となる固有メロディは、
最初に考えて、設定しておく。
これを変調したり、リズムを変えたりして表現していく。
* リズム : それぞれのプロジェクトやメンバーがもつリズム
(定例会議、仕事フロー、勤怠などなど)
* ハーモニー:社内ツールのソースコード再利用関係、
社内SNSのコメント関係、メールのスレッドなどなど
* 音色:使っているアプリや、開発環境など、変化の遅いもの。


人間がかなでる音楽だけではなく、
森の動物の鳴き声のハーモニーとかでもいいかもしれない。

「人間の音声処理能力をマネジメントに活用する」
というジャンルについて、しばらく調べてみようと思う。

Posted by ringo : 11:44 | TrackBack