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2005年09月18日

ハイブリッド車の応用案

今日は、自宅の近くの皇居まで、散歩に行った。
皇居は、全体的に京都御所よりも歴史が少し(300年ほど)浅いせいか、
古い木が少ない。オフィスビルが無造作に立っていたり、必要以上にアスファルト
で地面を固めたり、人目につきにくいところは草ぼうぼうになっているなど、
いろんな部分が、美しくない。
東京と京都の、美しさに対するこだわりの差を感じてしまったのだった。

しかし、石垣は、美しかった。
京都御所は、寺を基礎として建設されたのに対し、
皇居は、城をベースとして作られている。
だから、城壁としての石垣は、京都御所にはない。
高さ20メートルはある石垣の曲線が、数ミリほどの隙間もなく切った石で組まれていて、
しかも二つとして同じ石がないということに驚嘆した。
桔橋門から見る石垣(野積みという、地震に強い組みかたらしい)は一見の価値がある。
この石垣が壊れたら、もう誰も直せないのかもしれない。

自宅から皇居まで行くためには、首都高速のガード下をくぐる必要がある。
首都高速に近付くにつれて、みるみる空気が悪くなり、ガード下では、
ハンカチで鼻を覆いたいほどだ。都市を走る高速道路や幹線道路の近くの空気を、
少しでもきれいにする方法はないのだろうか。

根本的には、ガソリンや経由の車を燃料電池車で置きかえる、という話になるのだが、
現在の車にちょっとした改良を加えて、もうちょっとましにする方法はないかと、
散歩しながら考えてみた。

最近は、ホンダがシビックハイブリッドを発売したり、
BMWなどヨーロッパの各社がハイブリッド車を発表したりと、
ハイブリッド車の生産技術が、急速に一般化してきている。
さらに、ガソリン価格の高騰もあって、今後、ハイブリッド車の売上げは急増すると言う。

ハイブリッド車によって、都市の空気は、多少はきれいになるだろう。
しかし、幹線道路付近の住民が、ほかの部分の住民より汚い空気を吸うことには変わりがない。

ハイブリッド車に無線LANのアンテナを取りつけて、
無線LANのアクセスポイントがたくさんあるときは、
ガソリンエンジンを切って電池走行に自動的に切りかわるというしくみはどうだろうか。
住宅地では無線LANがたくさん設置されてるので、自然に電池で走行する。
そこで消費した分の電力を、無線LANの少ないところで発電し充電する。
都市に風向計をたくさん設置して、そのデータベースとつなぎ、
風が強く吹いてるところや、植物の多いところ、
雨が降りそうなところで主に発電するとかいう発展もあり得るだろう。
風が弱く、人が集中して住んでいて、植物が少なく、
雨が降ってないところでは、車は電池で走るのだ。

以下の地図はアメリカのある都市の無線LANアクセスポイントのマップである。
Wigleというサイトでは、全世界のwar drivingの結果を集積して検索できるようにしている。
以下の図では、赤が自由に使えるアクセスポイントで、緑がWEP認証がかかっているものである。
車に無線LANのアンテナをつけるかわりに、
このようなマップをダウンロードして、エンジンの燃焼計画を立てるという方法でも
いいかもしれない。


既存の情報技術を、簡単な方法で組みあわせることで、
都市の基本的な問題を少しづつ解決していくこともできるはずだ。

(追記:zengameさんからの指摘でwigle.comをwigle.netに修正。ありがとうございました。)

Posted by ringo : 21:25 | TrackBack