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2005年09月07日

仮想空間とWebの融合の2ステップ

仮想空間をWebと融合させるには2つの段階がある。

ステップ1は、Webサイト内に、仮想空間内部にアクセスするための窓を設置する方法だ。
たとえばgumonjiの以前のバージョンでは、Webインターフェイスを使って、
gumonji内の土地を売買することができた。

ステップ2は、仮想空間の中から、外のWebを見れるようにすることだ。
仮想空間の内部に、Webを見るための窓を置くことによって、
その窓は仮想空間の物理法則に支配されることになる。

たとえば、現実世界だと、「Webページから、ボールが飛びでてきて、
自分の部屋の中をころがる」とか、「Webページに油を注いだら燃えた」
といったようなことは起こりえない。

しかし、仮想空間内Webブラウザだと、javascriptでちょっとした
スクリプトを走らせると、ブラウザからボールを飛びださせることも可能だ。
画面がそのままカメラになったり、 仮想空間がサポートしている物理法則を
ふんだんに利用したWebサイト作りが可能になる。
ほかにも、仮想空間内のロボットが、自動的にWebAPIにアクセスして、
複数のWebサービスを勝手に統合して、Web2.0のようなことを、
仮想空間内の物理法則を利用して行なうなど。
これはかなり面白い。

もうひとつ面白い点は、Webをうろつくという行為が、
個人的な活動でなくなることだ。
仮想空間の中にブラウザが立っていて、
そこに表示されているWebページを一緒に操作する。
すべてのサイトに対して、それが可能になる。
現状でもリモートデスクトップを利用すればそれは可能のはずだが、
位置関係や表情、周囲の環境情報や文脈、因果関係などすべてが
リアリティをもって再現されている仮想空間内のエージェントであれば、
ただwebを見るという体験でも、いままでとは違う体験になるだろう。
たとえば、海辺で、夕日をみながらWebページを見たら、
いつもとちょっとちがった気分になるかもしれない。

プライバシーの問題とかは当然解決する必要があるが、
Webの体験を変えるためのツールとしても、仮想空間は面白いのかもしれない。

Posted by ringo : 05:57 | TrackBack