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2005年09月21日

340兆円の使いみち

mojixさんのブログ にて。

> 郵貯・簡保の340兆円。
> 郵政民営化そのものよりも、このお金がいったいどうなるのか、気になって夜も眠れません。
> 340兆円をどのように使えば日本にプラスになるのか、途方もないアイディアをいくつか考えてみました。

おもしろいので私も考えてみた。

340兆円というのはそれほど大きな金額ではない。
日本人全員に1年間の給料を払うこともできない。
だから、全体にまんべんなく340兆円を配るよりも、
将来的に大きな波及効果をもつような狭いところに一点集中するのが良いと思う。
mojixさんはGoogleを買うというようなことを言っていたが、
Googleのような乾いたものに金を使うよりも、
もっと湿ったものに金をつかうほうが私は好きだ。

私は、「火星にロボットの国をつくり、民族の象徴を建設する」ために340兆円を使うのがよいと思う。
このプロジェクトが終わるころには、あらゆる産業が刺激され、思いもかけない発見や進歩が起こるだろう。


このシステムは、最終的なユーザーインターフェイスとして、Age Of Empires シリーズのようになる(図)。

画面内ではロボットが働いていて、探索し終わったところ(センサーを配置したところ)は、
闇が晴れて明るく見える。地球から物資が届くと、画面上に突然金属塊があらわれ、
ロボットがそれを取りにいく(中央右上)。ロボットは酸素を得るために、地衣類をせっせと植えている(右上)。
たまに宇宙放射線でロボットが壊れ、「グァ」という効果音とともに倒れる。
その死体をほかのロボットが運び、再利用する。

この実現のためには、ロボット、宇宙航空、情報通信、
ナノテク、素材、バイオ、エネルギーなど、あらゆる方面において、
最高レベルの技術が必要になる。 こんなに湿ったテーマがあるだろうか。

340兆円 でこれを実現するためには、慎重に、節約しながら開発を続ける必要がある。
数百Kgの物資を地球周回軌道に載せるだけで100億円かかる。
月までなら5000億円、火星までなら1兆円ぐらいかかるかもしれない。
大量のロボットを火星に届けるには、荷物を届けるための方法自体を考える必要がある。
打ちあげコストをおさえるために、LiftPort のような
軌道エレベーターも必要だ。

米国が2018年に月面基地を作るらしいが、この目標は2040年ぐらいをターゲットにするのがいいだろう。
あと35年で340兆円 = 1年に10兆円だ。
トヨタが総力を挙げて火星国家建設に挑むと考えればよい。
最初の10年はひたすらシミュレーションと基礎実験、次の10年は素材生産、
次の10年でミッション実行、最後の10年で民族の象徴を建設する。。。。


ここまできて、35年後でも通用する日本の象徴とは、いったい何だろうと考えた。
日の丸は建築物には適さない。文字や図形も適さない。富士山は山だからおもしろくない。
萌えとかは35年後には通用しない。大仏、鳥居もおもしろくない。
日本で、民族の象徴として、共通に認識できそうなものを思いつかない。

うーむ・・我々はまず民族の象徴が何なのかを考えなければならないらしい。

Posted by ringo : 04:18 | TrackBack