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2006年05月16日
ハイパーワールド
Googleが仮想空間ビジネスに参入というニュースが出てきた。
SketchUpを買ったときから、半分以上、規定路線だった感じはするが。
Terra novaのRen Reynoldsは、仮想世界を、
遊戯用、社交用、実用の3つに分けて考えたが、
それをもとに考えると、Googleならば、
実用→社交用→遊戯用
という順番で商品を出してくるだろうか。
Googleの影響をいろいろ考える。
まず、3次元表示や、「ぐりぐり動く」こと、
表示されている文字の大きさや角度が変化することなどに
抵抗のない人が増えたら、gumonjiみたいな、
ちょっと変わった世界を訪れる人も増えるかもしれない。
そうなったら素敵だ。
それから、3次元データの表現に関して、標準化が急激に進み、
3次元データの交換がやりやすくなり、さまざまな3次元ツールが
開発されたら面白くなるだろう。
独自性のない3次元物体を、何度も作ってご飯を食べているような
自称3Dデザイナーのような人々は、仕事が減るかもしれない。
近い将来、まるで現在の本がそうであるように、
価値観や考え方、メッセージごとに1個づつ、
さまざまなサイズ・様々な物理法則をもつ仮想世界が用意され、
考えたいこと・知りたいこと・楽しみたいことに応じて、
それらの世界を楽しむようになるだろう。
そして、世界同士は、現在のブログがそうであるように、
ある程度標準化されたプロトコルを使って相互に接続される。
ほかの世界をちょっと引用したり、一部分乗り入れたり、
Creative Commonsで空間ごとコピーしたりといったことも行われるようになる。
現在の「ハイパーテクスト」の次のものとして、
3次元空間と物理法則を備えた「ハイパーワールド」が出現し、
知識を表現するための、もっともリッチな表現方法として、
多くの人に利用されるようになる。
2006年は、Googleによって「ハイパーワールド元年」
として記憶されることになるのかもしれない。
Googleは、終わりを作ったのではなくて、始まりを作ったのである。
Googleは本当にすごい企業だ。