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2005年10月17日
フィルムコンピューター
私にとって、2005年度最大の技術ニュース。
ついに、ドイツの大学が、プラスチックフィルムに印刷するコンピューターの量産方法を確立した。
http://www.gizmag.co.uk/go/4749/
その性能は クロック1Hz、14トランジスタ、
1個のトランジスタのサイズは横20ミリ、縦5ミリ、印刷速度0.8m/sだ。値段はまだない。
写真はGIZMAGより。
トランジスタ1個の写真
生産風景
単純計算では、A4サイズ(210x280)で、10x55 = 550トランジスタとなる。
大きな窓なら、1万トランジスタといったところか。
このコンピューターで、ファミコンと同程度の処理能力(10ミリ角、4万トランジスタ、1MHz)を実現できるのは、
周波数で100万倍、集積度で5万倍の向上が必要だ。3年で4倍とするなら、
集積度だけでも24年もかかってしまう。
ファミコンほどの高性能は必要ない。
Eメールを使えるようにするにはファミコンの1000分の1の性能でもよいように思えるが、
実際に「使える」ものができるかどうかは、1Hzで動くコンピューターの
エミュレーターを作ってEメールソフトを試作してみるしかない。
このデバイスは、スローコンピューターのための最適な部材になる可能性がある。
いてもたってもいられないので、さっそく、やってみることにしよう。